電子工作 １２８ – IC555を用いたAC100V機器用遅延タイマー
Electronics
Project 128 – 555 Delay Timer for AC100V Electric Appliances
概要
電気ヒーターなど、電源を切るのを忘れると火災事故に繋がるので、電気ヒーターを使う時は必ず、一定時間が経つと自動で電源を切るタイマーを接続することにしている。市販品も沢山出回っている。今回はネット上で見かけるIC555、可変抵抗器（ボリューム、VR）とコンデンサーを使った回路を組んで実験してみた。
下の回路図のように、VR＝１M ohm、コンデンサー＝4700uFを使用した時、タイマーの最大遅延時間は１時間１９-２０分であった。VRを回して抵抗値を下げていくと、遅延時間も下がっていく。遅延時間T、VR値R、コンデンサー値Cの間には、T=1.1
X R X Cの関係あることが知られている。今、上記の実測した場合の数値をこの公式に当てはめてみる。T(秒)＝1.1 X 1,000,000(ohm,=1Mohm) X 0.0047(F) ＝ 5,170秒＝１時間２６分１０秒。つまり、実測値は理論値より、６分ほど短かった
回路図 Circuit Diagram
電源はUSB5V
とAC100Vで、前者はIC555とDV5Vrelay を、後者は外付けAC100V機器の駆動用に使われる。ここでは、コンデンサー（Capacitor）に4700uFを使っているが、交換すれば遅延時間を調節できる。 この回路で電源をONにして、VRをゼロ位置（反時計回り方向停止点）まで回して抵抗ゼロに戻す。この状態で、Push-ON Switchを押すLEDが点灯し、離すと消灯することを確認する。その後、VRを望みの遅延時間が得られるように時計回り方向に回し、Push-ON Switch を押す。LEDが点灯して、設定した遅延時間が消費されて行く。遅延時間がゼロになると、LED が消灯してシステムが停止する。LED点灯と同時に、DC5V
Relayも動作を開始して、設定された遅延時間だけ、接続されているAC100V機器（例えば、電気ヒーター）をONする。
VR（ボリューム）は１M ohmで、フル回転で１M ohm,半回転位置で0.5M ohmなので、フル回転位置で１時間２０分位、半回転位置で４０分位の遅延が得られる。これらの値を参考にして、おおよその遅延時間を設定すると良い。
完成した遅延タイマー Completed 555 Delay Timer
出来上った遅延タイマー、250VAC 5A（AC100V 5A）まで使用可能
実験中 Under Experiment
こんな基板で実験し、上記の実機を製作したが、配線不良などで手こずった。
まとめ
１）Microcontrollerなど使わずに、１個３０円のIC555と汎用部品数点で、安価に、比較的簡単に遅延タイマーが製作出来ること分かった。
２）このタイマーでは、時間の正確さは求めないので、＋/−１０％位の誤差が出ても問題ない。
３）IC555はいろんな目的に使えるらしいが、初めて使ってみてちょっとだけ理解出来た感じ。
４）もっと簡単な、時間が来たら、通電を止める装置を作ってみたい。
A) Simple and
cheap to build, costing less than 1000 yen.
B) When R=1Mohm and C=4700uF are used,
the time delay obtained is around 1hour 20minues. If R is 500Kohm (obtainable
at half position of VR`s full turn), the time delay will be about 40 minutes.
C) By changing the capacitance of capacitor used, the delay time can be prolonged or shortened. The delay time obtained is not that accurate, +/-10% error.